考える足

哲学者パスカルは著書「パンセ」の中で 「人間は、自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。 しかしそれは考える葦である」と言いました。確かにその通りですが、私は「考える足」が習慣です。

ボーッと歩いているとチコちゃんに怒られそう(NHK)ですが、歩いていた方が「良いアイデアが浮かぶ・まとまりがつかなかった思考が綺麗に整理される」ということが何度もありました。


昔は、日本橋から霞ヶ関、大手町から永田町など地下鉄にも乗らず敢えて歩いていました。その方が、思考がまとまるからです。


これは禅の修行と同じ効果です。禅は座禅だけではなく雑巾掛けも、歩行禅も修行のひとつです。江戸時代の人たちは江戸と京都の100里以上の距離を10日から2週間ほどで歩きました。毎日フルマラソン近い距離を歩けば、みな自然と禅の修行になって悟りを開いたかもしれませんね。


私も毎朝ウォーキングをしています。時々、そのなかで「なんば歩き」もしています。これは手足が同方向の歩き方で刀を差した武士たちはこの歩き方をしていたそうです。今の手足が逆方向になる歩き方は明治時代に海外から輸入された軍隊の訓練で始まったそうです。慣れませんが、意外と早く歩けて、登り坂も楽なのです。人気のアニメ「鬼滅の刃」で主人公の炭治郎を育てる師匠の鱗滝左近次(うろこだきさこんじ)がこの走り方をしていますね。


今の時代の常識は、明治時代や戦後に始まったものも多く、それを金科玉条にしている傾向があります。古きを知る温故知新、未開の地や知らないからこそ魅力的な外国の文化などなど。常に、頭も思考も、身体も柔軟にしておきたいものです。


その意味で、「考える足」。オススメです。


十六代目 黒田九兵衛

Design Your Business with KURODA KYUBE

0コメント

  • 1000 / 1000